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日系人大会――退役日系軍人の会を結成=小松陸軍中将が記念講演

2007年7月20日付け

 十八日午前、小原彰元陸軍少将を中心に日系退役軍人の会(Associacao de militares Nikkey=AMNI)の結成式も行なわれ、午後にはそれを記念した講演会「国内発展におけるブラジル陸軍の貢献」も行われた。講師には、昨年に日系初の陸軍中将に昇進した小松パウロ氏を招き、サンパウロ市イビラプエラ区にある第二陸軍管区で行なわれた。
 これはサンパウロ市で現在開催中のパンアメリカン大会に連携したもので、小原元少将が企画した。
 会場には、飯星ワルテル連邦議員、野村アウレリオ、羽藤ジョージ両サンパウロ市議、上原幸啓文協会長らのほか、多くの軍関係者ら百五十人が集まった。
 小松氏はサンパウロ州パカエンブー市出身の五十九歳。六八年にブラジル士官候補生として陸軍に入隊、八六年、パライーバ州ジョアン・ペッソア市の第一陸軍技術部隊参謀補佐。〇二年に陸軍少将、同年、北東部地方の参謀長となっている。
 講演で小松氏は、沿岸、アマゾン、国境地域におけるインフラ整備に陸軍が尽力していることをパワーポイントで具体的に説明、会場は同氏の整然とした話し振りに耳を傾け、活発な質疑応答も行なわれた。
 講演後、日系初の空軍中将となった川南政雄さん(71)は、小松氏の功績を称え、飯星連邦議員は、「陸軍が道路整備などをここまで行なっていることを初めて知り、いい勉強になった」と話し、様々な形で小松氏との連携を強めたい考えを示した。
 小松氏はニッケイ新聞の取材に「普段あまり目立たない陸軍の活動を伝えるいい機会になったと思う」と答えた。
 五一年に警察予備隊(自衛隊の前身)に入隊し、六〇年にブラジル移住した山福浅則さん(74、山口)はAMNI発足に関し、「こういう会ができて嬉しい」と笑顔を見せていた。
 講演会の企画、新団体設立に奔走した小原氏は、「ブラジル陸海空軍、自衛隊出身者で出来た会は意味があるのでは。お互いに力を合わせて活動していきたい」と上気した様子で話した。同会は現在三十人の会員がいる。これから定款を作るなどし、月に一回の会合を行なっていくという。