2007年7月21日付け
ウオールストリート・ジャーナルが、惨事は航空管制トラブルと無関係で、ルーラ大統領は責任を免れると報じた。しかし、BBC放送は責任を免れないという。「坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い」で、ルーラ大統領は責任がないのに、大統領のイメージが惨事から下り坂に入るという。中流階級は大統領を目の仇にしているので、理屈はどうでもよいらしい。
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サンパウロ市南部パルケ・アラリバ区で十九日朝、軍警二人と市警一人が市警の自宅前で銃撃戦を展開、軍警一人が死亡、残り二人もけがをした。軍警らは非番で私服を着ていたほか、詳しい状況はわかっていない。軍警二人が市警の自宅前に乗用車を止めて道を歩き出したとき、二人の拳銃を見た近所の人が市警に知らせ、市警は銃を持って様子を見に行った後に事件が発生した。
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TAM航空のパイロットらによると、滑走路の短いコンゴーニャス空港では着地後の再離陸は好天時でも不可能、まして雨天で滑走路の状態が悪い時は自殺行為だという。それでも事故機が再離陸を試みたとすれば、ブレーキの故障など余程特別な事情があったにちがいないと―。
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TAM航空機事故の後、交通手段を飛行機からバスに切り替える人が増加。リオデジャネイロ―サンパウロ間ではバス会社が運行台数を三〇%増やした。「丸一日空港で待たされるより、六時間のバス旅行の方がマシ」とある旅行者。また、事故機が飛んでいたポルト・アレグレ―サンパウロ間もバスを選ぶ人が増えている。バスは料金一三一から一五四レアルで十七、八時間かかる。飛行機は二五〇レアルで一時間半。それでも安全には代えられない?