2007年7月21日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】リオデジャネイロ市警察は今年一月から六月までの上半期に、犯罪組織の取締りによる銃撃戦で少なくとも六五二人を殺害した。
これは昨年上半期の五二〇人に対し二五・三八%の増加となった。言い換えると、一八一日間に一三二人の市民が昨年より多く殺害された。一日三・六人の勘定となる。警官の殉死は十六人から十一人へと減少した。
いっぽうで同じ期間、警察による犯罪者の検挙は昨年の九〇五一人から今年は六九一九人へと、二一三二人の減少となった。この数字は市内一六五の警察署のうち一〇〇カ所によるもので、残りは未集計となっていることから、さらに増える。
これを受けて「警察は逮捕するより殺害する傾向にある」との批判もでている。これに対しカブラル州知事は、犯罪者殺害は市民の安全を守る手段だとの考えを強調している。当局関係者も死亡者はすべて公務に抵抗したためで、公務執行妨害として処理されていると正当性を主張している。
さらにリオ市に限らず、サンパウロ市ではPCCとの闘争で一晩に一〇〇人も殺害した例があるとしている。同市保安局長も警察が取り締まる全ての場所で銃撃戦が展開される現状で、応戦は避けられないとの見方を示している。
リオ市ではこの期間、殺人が昨年の三二一〇人から二八二八人へと一一・九%減、車盗難が一万七九一五件から一万五五二四件と一三・六三%減、窃盗が一万一二七五件から九九二〇件と一二%減となったものの、路上での強盗やひったくりが一四・六%増の二万五四四二件へと増加した。