2007年7月26日付け
米州大陸最大のスポーツ祭典、パンアメリカン大会で十三ものメダル(うち金三つ)を獲得した柔道。リオまで観戦に行った全伯講道館柔道有段者会の岡野脩平会長は、活躍する選手の頑張りもちろん、応援の激しさにも驚いた。「ブラジル選手が出ると、総立ちになって足を踏みならして凄い。僕らが考えていた以上に柔道が浸透している」と実感し感慨をおぼえた。さらにブラジル人選手が軽々しく手を振ったりせず、観客席に立礼をした姿を見て「嬉しかったですね」。移民の柔道家が大事に伝えた礼儀が、ここに息づいている。
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パンアメリカン大会の卓球男子団体で見事優勝、ブラジル新記録となる九個目の金メダルを獲得したウーゴ・オヤマ選手。開催前から期待度が高かったが、プレッシャーのためか優勝までの戦いは苦戦が続いた。大会を見に行っていた関係者からは「普通ならもっと簡単に勝つはずなのに…」という感想が聞かれた。オヤマ選手の記録に加え、ブラジルが一つの大会中に初めて金メダルを三十個獲得したのも初めてのこと。