2007年7月27日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】ブラジルの今年および来年の国内総生産(GDP)は世界平均と比べ、低速成長で推移する。国際通貨基金(IMF)が二十五日に発表したグローバル経済予想の修正報告によるもので、四月に行われた春季予想を実態に合わせて秋季予想として修正したもので、ワシントンで開かれる総会での討議材料とするもの。
それによるとブラジルの今年のGDP成長は春季予想の四・四%を維持するものの、世界平均が当初予想の四・九%から五・二%と上方修正されたことで、ブラジルは世界各国よりも立ち遅れる結果となった。二〇〇八年度にブラジルは四・二%、世界平均は横ばいの五・二%となっている。
IMFは、今年前半のGDP成長は著しい跡が見られ、特に開発途上国は目を見張るものがあり、これがグローバル成長の上方修正につながったと説明している。途上国は当初の七・五%から八%へと驚異的な伸びとなり、来年度は七・一%から七・六%となった。
これに貢献したのが中国、インド、ロシアで、中国は当初予想の一〇%さら一一・二%とはね上がり、来年度は九・五%から一〇・五%へと伸長した。インドは今年で八・四%から九%へ、来年度は七・八%から八・四%へと、ロシアは今年六・四%から七%へ、来年度は五・九%から六・八%へとそれぞれ上方修正された。この三カ国で世界GDP成長の半数に達する。
ラテン・アメリカ諸国平均は今年五・〇%、来年四・四%となっている。先進国の平均は今年二・六%、来年は二・八%となっている。アメリカは住宅産業の不況を反映して、今年は二・二%の当初予想から二%へと低下した。来年度は二・八%の予想を達成できる見込み。
ドイツはそれぞれ二・六%、二・四%で、日本は二・六%、二%となっている。ヨーロッパ諸国の平均はそれぞれ二・六%、二・五%となっている。