うろたえ回るゴキブリ=航空行政で無為無策の政府
2007年8月1日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙七月二十二日】消防夫は火事のとき、まずどこから消火するか順序を知っている。混乱が生じたら何が原因か、問題のポイントが分かるはずである。航空トラブルでとった政府の対応は、ドブのふたを開けられ、うろたえ回るゴキブリの群のようである。
航空トラブルが始まった当初、航空管制の問題かと思った。国民は今、体質的問題であると分かった。魂を打ち込んで問題に取り組む姿勢が政府にないのだ。まず、政府の航空政策が不在。その結果が管制トラブルであり、TAM航空の惨事ではないか。
航空管制CPI(議会調査委員会)の報告書によれば、国内の十五主要空港で二〇〇五年に八一五〇万人の乗客が昇降した。どの空港も超満員であることは、明白である。水桶に許容量以上の水が注入され、パンク状態なのだ。
ベルナルド予算管理相は十三日、空港整備公団(Infraero)の株式公開を提言した。同相は予算不足に悩む政府にとって、問題の核心を突いた。航空委員会(CONAC)も同意。しかし、政府は喉元過ぎて熱さを忘れた。
この種の問題解決には、労働者党(PT)内に多数の反対論者がいる。株式公開や民営化というと、悪魔のささやきと思っている。ルーラ大統領の選挙公約が、民営化断固阻止であった。その余波でサンパウロ州のノッサ・カイシャの民営化も挫折させられた。
空軍内には民間資金を航空インフラに注入する案があったが、握り潰された。CPIで国内の主要空港を民営化したらどうかと提言したら、空港整備公団のペレイラ前総裁が、ガキがアメ玉を取り上げられたような顔をした。
空港整備公団は二〇〇〇年から〇六年の間、五億八二〇〇万レアルを横領したと会計検査院が発表。同公団は泥棒の巣になっている。民営化されたら、政府が資本参加する半官半民にして、横領がばれないように塗布する。
政府に航空政策も航空計画もないので臭い物にフタをしながら、一時しのぎの政策で粉飾政治を行う。ルーラ大統領が二十日に発表した離着陸の調整と中型機の他空港移転が、それを物語っている。一時しのぎのブラジル政治は永遠に続くのかも知れない。