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援協50周年 記念事業=『福祉医療センター』建設へ=早期に定礎式を=施工会社、4社すでに名乗り=基金集め、提携銀行探す

2007年8月9日付け

 【既報関連】〇九年一月の創立五十周年にあわせて「援協福祉医療センター」建設案をすすめているサンパウロ日伯援護協会(森口イナシオ会長)が、来月末ごろまでにはサンパウロ市リベルダーデ地区にある建設予定地を更地にし、早期に定礎式を行いたい意向であることが関係者の話からこのほどわかった。建設期間が一年半ほどかかるためで、現在は建設予定地の解体許可を待ちながら、施工会社の入札手続を進めているという。
 広報担当の坂和三郎副会長によれば、センターの設計図はすでに完成しており、今月中にも施工会社を決めたい意向。いまのところ日系企業を含めて四社が名乗りをあげている。
 またセンター建設費の総額については、おそらく「千五百万レアルはかからない」(関係者談)。今後は神内福祉基金と日伯友好病院の運営利益から計上した六百万レアルに加えて、来年、再来年度に同病院の運営利益から数百万レアルずつを運用するなどして、段階的に資金を集めていく方向にあるようだ。
 この建設費を補填するかたちで「最低でも百万レアルを募金で集める」とし、森口会長や副会長らが中心になって、援協の職員をはじめ日系企業などに援助を要請していく意見が出ている。
 しかし一方で、今の時期での援助要請は、現在資金集めに奔走している移民百周年協会と競合する形になりかねないといった危惧する声もあり、今後すんなりと資金を集めていけるかが課題になりそうだ。
 このほか建設費を管理していくため「福祉センター建設基金」を早期に開設する計画で、現在は提携先の銀行をさがしている。
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 ■援協福祉医療センター建設計画■
 援協創設五十周年記念事業の〃目玉〃。現在の文協ビル内にある援協本部や同ビル地下にある総合診療所のすべての機能を、一つの建物に集めようとしている。リベルダーデ地区内ファグンデス街、ガルボン・ブエノ街、バロン・デ・イグアペ街にかこまれる土地三千八百五十平方メートルに建設される。地上五階、地下三階(駐車場)、地上階の面積は五千四百平方メートル。
 地上階一、二階=総合診療所
 三階=福祉部
 四階=自閉症療育学級、福祉展示室、研修センター
 五階=本部事務室、会議室、多目的ホール
 センターの名称にあるように、日系社会のさらなる百年を見据えた、福祉事業の総本山的な役割を果たせるような施設をめざしている。