2007年8月10日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】広範囲消費者物価指数(IPCA)が七月に〇・二四%を記録した。六月は〇・二八%、今年一―七月の累積は二・三二%、過去十二カ月間の累積は三・七四%だった。政府の今年のインフレ目標は四・五%。
インフレ率を押し上げたのは食料品価格で、今年四月の〇・〇三%から七月には一・二七%に上昇し、今年一―七月の累積では五・二六%に達した(昨年同期は一・二二%)。特に上昇が激しかったのは牛乳と乳製品で、六月は七・三五%、七月は一一・三一%、今年七月までの累積は二八・四九%に上った。八月以降も需要増加と供給減少が続き、牛乳の価格は上昇する見込み。
一方、食料品以外の製品は七月に〇・〇三%のデフレを記録した。電気料金はサンパウロ市で九・一二%下がり、全国平均では三・〇一%、アルコールは六・九六%、ガソリンは〇・五一%それぞれ値下がりした。
価格上昇にもかかわらず、食品工業部門は売上が順調に伸び、今年上半期には前年同期比八・二%増の一〇三八億レアルに達した。特に生活必需品以外の食品の販売が好調で、アイスクリームや揚げ物、ダイエット食品は前年同期比五一・七一%増となった。雇用と所得の増加を反映したものとみられる。
ステファネス農務相は八日、食料品価格の上昇は中国、インドなど新興国の需要増加に伴う国際価格上昇や、穀物がバイオ燃料の原料に回されて供給が減少しているなど、国際情勢も影響していると評価した。