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各国日系社会の現状と将来~海外・汎米合同大会を振り返る=連載《5》=分科会=日本の歌が与えた影響=世界に広がるカラオケ文化

2007年8月10日付け

 歌が日系人の貢献と社会の発展に与えた影響は――。分科会「日本の歌の影響」(北川彰久コーディネーター)は十九日午前十時から、リベルダーデ区のエスペランサ婦人会で行われた。
 当日は、同婦人会の会員を中心に、日系人大会参加者の日系アメリカ人一人と日系ペルー人四人の合計五十人が訪れた。
 吉田アンナ同婦人会副会長が「歌は気持ちや気分を変えてくれる。人間になくてはならないもの」と開会のあいさつ。
 当初は日本から来伯している森敬恵さん、吉川健一さん、長谷川忍さんがセミナーをする予定だったが、当日の夜に帰国予定だったため予定を変更。急きょ羽田宗義日伯音楽協会顧問が「歌が移民に与えた希望」をテーマに講演した。
 戦前の日本移民は、言葉、生活、習慣、食べ物が異なる地で毎日の生活が苦しい日々を演歌・民謡を歌うことで自らを励ましてきた。
 羽田顧問は、明治、大正、昭和の頃、日本を出発する当時の流行していた歌が心に宿っており、その歌を歌うことで勇気付けられ、励まされ、明日の希望へと向かったと話すとともに、今日の日系社会の繁栄は苦労した人たちのおかげとブラジル人が日本人を差別せずに受け入れてきたことによるものと強調した。
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 現在、世界各国に浸透する日本発の文化、カラオケ。
 参加していた日系ペルー人の内間みどりさん(三世)宮城カルロス(三世)さん、杉水久恵(四世)さん、福崎健一(四世)さんらはリマ在住。
 四人によれば、ペルー人はカラオケボックスが好きで、特に若い世代の人が多いという。言語は日本語、英語、スペイン、ポルトガル、フランス、イタリア語が画面に表示され世界の幅広い歌が歌える。ある意味では、日本よりペルーのカラオケの方が発展しているのかもしれない。
 同国では遠藤実作曲の「北国の春」と沖縄の「花」という曲が人気。若い世代は日本のポップが好きだという。
 米国シアトルから参加した渕上ウォルターさん(83、二世)の話によると、カラオケはアメリカ全土にある。
 特に西海岸はカラオケボックスが多く、日本語、英語、スペイン語、フランス語、中国語、韓国語で歌えるという。
 世代別に流行している歌は様々。シアトルは雨が多く、屋内での娯楽としてカラオケに行くことも多いそうだ。
 分科会は最後に北川コーディネーター(日伯音楽協会会長)が「千の風になって」を指導し、会場全体の人と熱唱をした。



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