2007年8月11日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙四日】今年一月から六月までの上半期のサンパウロ州セーラ政権の期間に警官が殺害した市民の数は二〇一人に上った。実に一日当り一・一一人で、毎日どこかで警官によって人命が失われていることになる。内訳は軍警によるものが一七八人、市民警察によるのが二三人だった。
警官の殺害は年々増加傾向にあるものの、二〇〇六年五月に発生した州都第一コマンド(PCC)の襲撃事件で警官が応戦して射撃戦を展開したことで犠牲者が急増したため、二〇〇六年度の統計は例外的となっている。二〇〇六年度の上半期の死亡者は三四一人だった。これにより今年は昨年よりも少ないものの、二〇〇五年の一七八人よりも増加した。
一部の人権擁護団体では警官は犯罪者あるいは無実な市民に対し、殺害の白紙委任状を所有して対応していると非難する向きもある。これに対してサンパウロ州保安長官は警官の対応は合法的だと反論、今年上半期の殺人事件で警官は一人も告発されず起訴に至っていないと強調している。
さらに今年上半期の犯罪者の検挙は六万三七三七人に上っており、それからすると殺害された犯罪者は三七四人に一人の割合となり、凶悪犯罪が多発する昨今では妥当な数字だとの認識を示した。