2007年8月11日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】サンパウロ市で一日平均二人以上が車にハネられて死亡しているにもかかわらず、市内の歩行者専用横断歩道は有名無実の無用の長物と化している。ほとんどが穴だらけでゴミが山積みされ、照明がなく安全柵も施されていない。さらにバイクが我が物顔で猛スピードで走り回り、日が暮れると強盗の稼ぎ場所となる。
交通技術公社(CET)によると、昨年の市内での轢死は七三四人で、二〇〇五年は七四八人だった。南部地区のテオトニオ・ビレラ通りの横断歩道近くのみで二十八人の犠牲者となった。
改善が要求されているのがコンゴーニャス空港前のワシントン・ルイス大通りに架設されているもので、老朽化で危険な状態となっている。空港整備公団は二〇〇五年から改修を約束しているが、いまだに実行されていない。
またバンデイラ・ターミナルの歩道橋は、カメローが店開きすることで歩行の場を失って不評を買っている。東部のサン・ミゲル通りのパウリスタ鉄道に架設された歩道橋は、麻薬吸引と強盗犯罪のメッカと化したことから危険地帯とされている。このため橋を渡らず線路を横断する住民が増えている。昨年は四十五人、今年五月までに十四人が列車に轢かれて死亡している。