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工藤篤子さん来伯=地中海ソプラノを披露

2007年8月16日付け

 【既報関連】ソプラノ歌手の工藤篤子さんが十三日、着伯した。十七日から九月二日にかけ、ブラジル国内八カ所で行われる日本移民百周年記念コンサート(ブラジル日系キリスト教連盟主催)で歌う。
 工藤さんの特徴は「地中海ソプラノ」と呼ばれる、木管楽器のように柔らかい声。イタリアのオペラに代表される金管楽器のような声に比べ、トルコ、ギリシャでみられる明るい音色だという。「スペインで勉強したからでしょうか、デビューした頃からそう言われています」と工藤さん。
 一九八三年にスペイン国立声楽院に国費招待留学し、八七年にはスペイン・ヤマハコンクールで一位を受賞。現在ヨーロッパと日本で活動し、ドイツに在住している。
 今回の公演では「荒城の月」「ふるさと」などの日本の歌曲、映画「ドイス・フィリョス・ジ・フランシスコ」で歌われたブラジルの曲「セルトンの月明かり」、英語、スペイン語での賛美歌などが披露される予定。
 「『ハルとナツ』を二回以上見ました。ここは、日本人が苦労してきた土地。今回その方たちへの感謝とイエス様への愛を伝えたい」と工藤さんは抱負を語った。
 案内の佐藤浩之さんは「各地で町をあげて協力してもらっている」と嬉しそうに話し、来場を勧めた。
 コンサートは(1)八月十七日午後八時=オザスコ市立劇場、(2)十九日午後八時=クリチーバ・パラナ連邦大学講堂、(3)二十二日午後三時=イッペランジア老人ホーム、(4)二十四日午後八時=サンジョゼ・ドス・カンポス市立劇場、(5)二十六日午後三時=サ・アンドレー市立劇場、(6)二十八日午後三時=サントス厚生ホーム、(7)三十一日午後八時弓場農場、(8)九月二日午後三時=サンパウロ文協大講堂。老人ホーム、弓場を除く会場では、保存できる食品一キロ分の寄付を呼びかけている。