2007年8月18日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】リオデジャネイロ市で十日、売春組織を結成していた夫婦が売春取締法違反の容疑で逮捕された。夫婦が支配してあっ旋していた売春婦は十六人に上り、中には未成年も含まれていたことで、児童売春の罪にも問われる。検察の起訴が認められると、夫婦はともに十八年の実刑になるとみられている。
逮捕された夫は現職の軍警で、リオ州知事官邸のグァナバラ宮の警備についていた。その立場を利用して情報を収集して妻に連絡し、組織を取り仕切っていた、警察仲間や観光客相手に売春をあっ旋していた。
密告で組織を突き止めた検察は、裁判所の許可を得て一カ月にわたり夫婦の電話会話を記録して立証にこぎつけた。それによると、夫婦は女性らを自宅や借り受けたアパートに軟禁して仕事をさせていた。
女性らはほとんどが東北の出身で、お定まりの借金地獄に漬けられていた。その額は一人当り一万九〇〇〇レアルに上った。さらに夫婦が定めたオキテに違反すると罰金が容赦なく追加されていた。コンドームなしで性交渉を持ったり、割安料金で相手をすると一律三〇〇レアルの罰金が科せられ、借金に追加された。これに逆らうと軍警が暴力をふるっていたという。
電話盗聴の一カ月の期間、警察仲間の乱痴気パーティーイベントの開催や、アメリカ人のゴルフツァー客への女性のあっ旋の依頼が相次ぎ、商売繁昌の様相を呈していたという。