4人に1人に生活扶助金=北東部に最も多く=来年には100億レアルへ=大統領は「生き神様」
2007年8月23日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】ブラジル地理統計院(IBGE)は二十一日、政府の生活扶助金によって生活する人が、四五八〇万人に達したことを明らかにした。ブラジルの人口は一億九〇〇〇万人で、四人に一人が生活扶助を受けていることになる。扶助金受給者が最も多いのは、北東部地方で二二六〇万人。同地方は国内で二番目に人口密度が高く、低所得者が最も多い。その中でもセアラー州が最も受給者が多い。政府は生活扶助金に八七億レアルを充当しており、さらに四億レアルを今年中に追加を予定している。
生活扶助金を受けるのは、セアラー州の五八〇万人に続いて、ミナス・ジェライス州が四八〇万人。離農して都市近郊で生活する人が六九・二%、農村部が三〇・八%。性別では、女性が二四三〇万人で五三%。九〇%は母子家庭。世帯数は一一一〇万、十五歳以下が四〇%で一八六〇万人を占める。
扶助金の支払は、内縁の夫がいても妻または母親に渡される。扶助金は二〇〇八年に一八・七五%調整するため、議会の承認を得て一〇〇億レアルに引き上げられる。現在の支給額は世帯当たり平均六二レアル、これを七二レアルへ引き上げる。世帯の所得は月一二〇レアル以下を扶助の対象としている。
受給者の九〇%は裸レンガの家に住み、電気がある。多くが水道と下水設備はなく、ゴミ回収サービスも受けていない。また定職や学歴もほとんどない。住宅は六一・七%が自分で建築し、曲がりなりにもマイホーム。ベニヤ板やダンボールの家は一%、泥壁の家は一〇%。電気を違法に接続しているのは、一〇%だけ。
二五%は井戸水、三八%はろ過水を飲んでいる。下水は二六・七%が溝を掘って流している。一八%は、付近へ垂れ流し。ゴミは二〇・五%が焼却、一〇・七%が空き地へ放棄。生活扶助金で生計を立てる世帯にとって、安定収入は夢のまた夢。
受給者の世帯主で定職を持つ正規雇用は二・八%、〇・一%は独自に年金掛け金を払っている。残りは日雇い労務者。学歴は六〇%が、文盲または在学期間が小学校四年以下である。
生活扶助金を中止された受給者がこれまでに六六万七〇〇〇世帯ある。所得が規定以上に増えたからだ。さらに中止を検討中が五一万四〇〇〇世帯。子供を就学させず規則を守らないのが八万四〇〇〇世帯。出たり入ったりは毎月、五万世帯に上る。
低所得者にとって生活扶助金のインパクトは、まさに干天の慈雨である。ルーラ大統領が続投するかぎり受給されると思っている。もしも許されるなら、ルーラ様々が終身大統領になってもらいたいと願っているらしい。補助金のカネがどこから出るかなど考えたこともない。
北東部では二〇〇八年選挙に向けて、ルーラ大統領を生き神様に奉る勢いだ。生活扶助金と最低賃金、安定経済の三点セットでルーラ・トライアングルという言葉が生まれた。低所得者にとっての安定経済とは、経済が安定することではなく、先の二つが安定支給されることだそうだ。