2007年8月23日付け
去る十九日(日)に文協の大講堂で行われた「日本人の心の歌」は大盛況な内に幕を閉じた。
一見すると観客のほとんどが、一世のお年寄りたち。様々な理由からこの広い大地に移民として来た方々だろう。母国日本の懐かしい歌を聞こうと、朝早くから場所取りに精を出していた。
何か特別な思い出でもあるかのように、手を合わせたり、目に涙を浮かべたりしながら一心不乱に舞台を見つめている。
翻って日本では、そこまで懐かしみながら歌を聞いている姿を目撃したことがない。ただ単に、自分がそのような場面に直面したことがないかもしれないが…。
しかし、移民で来た日本人と日本で生活している日本人とでは、祖国に対する思い入れが違うような気がしてならない。
いくつ年齢を重ねたとしても、生まれた祖国を忘れることができないと感じさせられた。(坂)