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首都の〃サムライ〃隅さん=S・コチア =テニス=単複ともに勝つ

2007年8月28日付け

 【ブラジリア支局】ブラジリアは百歳ダブルステニス大会を主催するなど、ブラジルの日系テニス愛好家の間でも実力者を擁していることで定評がある。今年、ブラジル日系テニス大会では最も伝統のあるサンパウロの「第六十一回スーペル・コチア・テニス大会」七十五歳以上のカテゴリーでブラジリアの隅悦夫さん(75、鳥取県)が、シングルスおよびダブルスで優勝に輝いた。
 スーペル・コチアの大会は、日系の実力者がブラジル全土から集まり実力を競うもので、幼少の頃よりプロを目指してきたようなレベルの高い選手の参加も多く、優勝するのは容易ではない。
 隅さんは五八年に県人会の呼び寄せで渡伯。スザノ入植後、アマゾンやパラグアイで農業や、金掘りも経験したという。七〇年にブラジリアに落ち着き、定年まで大使館に勤めた。
 テニスを始めたのは五十歳から。コーチに学ぶでもなく、抜群の体力と独特の試合運びで勝利をものにするというもので異色の選手であり、相手に恐れられている。
 大使館退職後、現在は毎日のようにブラジリア・ニッポ・スポーツ・クラブでテニスをやるか、やらない時は自宅のテレビでテニスの国際試合を鑑賞したりのテニス三昧の生活をおくっている。
 テニスの他に強いといえば、酒も強く、テニスのバックの中にはウイスキーの瓶が必ず入っており、テニスの練習後には必ず仲間と飲んでいる姿が見られる。