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サンパウロ市高級住宅街で強盗=警察、犯人2人射殺=3日前にも銀行襲撃か

2007年8月29日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十八日】強盗被害が相次いでいるサンパウロ市モルンビー区で二十七日午前、又も高級住宅街が襲われ、金品を強奪された。しかし、今回は警察が急行包囲して銃撃戦となり、犯人二人を射殺、残り二人を逮捕した。家人や従業員にケガはなかった。
 警察では同区を荒らし回っている大規模な犯罪組織の犯行とみて追及している。今回の事件の三日前に当る二十四日、同区内のスーパー、カレフ―ル内のブラデスコ銀行に三人組が押入り、一人の警備員を射殺、一人に重傷を負わせて逃走する事件が発生しており、警察では同一組織の犯行とみている。
 この犯行グループは、狙った被害者の身辺や場所を調べ上げているのが特徴だ。今回の事件も用意周到に計画されていた。被害者は建築会社経営者で、犯人四人らは被害者の個人運転手を出勤時に拉致して人質にした上で、住宅内に侵入した。
 そこで家事従業員六人を人質にして金品を強奪した。主人は外出していて不在だった。その後、家人の車で、警備員一人を人質にして逃走を図ったが、急行した警察が包囲していたため撃ち合いとなった。これで犯人二人が死亡、残り二人が逮捕された。
 警察では三日前の銀行襲撃事件とも関連性があるとみて、逮捕した二人を追及している。この事件はスーパー内の銀行支店に三人組が押入り、自動現金預け払い機を点検していた現金輸送会社の警備員三人が襲われたもので、双方で銃撃戦が展開された。警備員一人が死亡、一人が重傷を負い、犯人らは逃走した。
 スーパー内には当時二〇〇人の買物客がおり、パニック状態に陥った。目撃者によると、犯人らは自動小銃を三〇発近く撃ち込んだという。
 サンパウロ州保安局によると、モルンビー区での強盗窃盗は二〇〇五年に八三八二件だったのが昨年は八九二八件に上った。片やサンパウロ市の裕福層の集約地なのに対し、片やサンパウロ市二番目の貧困地帯のファベーラ、パライゾポリスが背中合わせで、そのコントラストが犯行多発につながっていると指摘している。