2007年8月30日付け
【クリチーバ発】州政府が百周年に全面協力――。パラナ州のロベルト・レキオン知事は二十八日午前、クリチーバ市内のオスカール・ニューマイヤー美術館講堂で、パラナ州の日本移民百周年「IMIN100」に協力するとした州条例1353号に署名した。同州では数年前から、パラナ日伯文化連合会(リーガ・アリアンサ、会長=西森ルイス州議)を中心に準備を進めてきており、ロンドリーナの連邦技術大学誘致、マリンガの日本庭園、アサイの城建設、ローランジャの百周年記念エキスポ、記念式典などが記念事業として計画されている。西森州議は、「日系社会だけではなく、他の民族系も統合した祭典にしたい」と強調、出席した州内各省庁関係者やメディアに対し、協力、支援を強く呼びかけた。
調印式には、パラナ州選出の高山ヒデカズ下議、同州百周年記念式典が行なわれるローランジアのエウリデス・モウラ市長、上野アントニオ元連邦下議、加藤テルオ州議らも出席した。
クリチーバ日伯文化援護協会の若葉会による太鼓演奏に続き、パラナの日系人口、各プロジェクトの進捗状況や、皇室のご臨席、五万人の来場を見込むローランジア記念式典の内容などがビデオで紹介された。
西森州議は、「初期移民の顕彰、ブラジルへの感謝、日伯両国の経済交流、日本文化の継承」の四つを大きな目的に挙げ、百周年の意義を強調、関係者に協力と支援を求めた。
佐藤宗一在クリチーバ総領事が日本国を代表して、「百周年を機に日伯関係強化に繋がることを期待したい」とあいさつ。
今年五月に訪日、皇室や政府関係者を百周年に招待したほか、姉妹県・兵庫を訪れるなどしたレキオン知事は、調印後、「州政府として協力は惜しまない」と強く宣言した。
西森州議は、「予定通り進んでいる。今日がスタートであり、追い込みでもある」と残り十カ月となった本番に向け、表情を引き締めた。
上野元下議(パラナ日伯商工会議所会頭)は、「日本、ブラジル共に機運が高まり、官民が一体となってきた」と笑顔で話した。