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2008年はアジアの年=伯外務省、貿易拡大狙う

2007年9月4日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】伯外務省は来年以降、アジア諸国との貿易を拡大する外交政策方針を打ち出した。先月二十二日と二十三日にブラジリア市で開催された東アジア・ラテンアメリカ閣僚会合の結果に元気付けられたアモリン外相はこのほど、「二〇〇八年はアジアの年になるだろう」と述べ、政府だけでなく伯企業のアジア市場進出もセットにした新戦略の重要性を訴えた。
 伯外務省は旧ソ連諸国のほか、中近東諸国を除くインド、中国、韓国、日本、東南アジア諸国連合(Asean)、オーストラリア、ニュージーランドの七つの国・地域にターゲットを絞っている。最初に挙げた四カ国は〇四年から〇五年までの間に貿易拡大の働きかけを始めたが、さらに交渉を前進させたい考えで、来年にもルーラ大統領が伯企業ミッションを引き連れて東南アジア諸国を訪問し、直接対話を行う予定となっている。
 貿易拡大のための具体政策としては、自由貿易協定の締結は常に期待された成果を挙げるとは限らないとして、同外相は、ブラジルと太平洋を結ぶ道路の整備など「別の道」を模索すると主張している。伯企業とアジア企業の間では技術面など競争力の差が大きく、例えば日本の場合、工業とサービス部門で貿易障壁をブラジル側に完全に撤廃させても、農業部門の市場開放で一歩も譲歩しない恐れがあると同相は二十九日、上院議会で発言した。
 ブラジルとアジア諸国との間の貿易額は二〇〇〇年と比べ一九三%増加、特に対中国では六一〇%と急増している。対インドは三九四%、対シンガポールは三二三%、対日本は四二%の増加だった。

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