ニッケイ新聞 2007年9月15日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙七日】自動車の生産と売上が八月度を含む今年の年間最高を記録したことで、自動車業界は国内経済成長の柱として揺らぎのない地位を確立している。
自動車メーカー協会らよると売上と生産を更新した背景には経済の安定に基づいた購買力の高騰があり、それに対応して長期月賦などのクレジットが用意されたことが大きな要素となったと指摘している。
今年七月度のクレジット資金は七二二億レアルとなり、昨年七月度を二二・四%上回った。この期間に金利は四・九%引き下げられ、年利平均で一九・四%となった。また、月賦ローンの不払いが総合で三・二%の低さで推移したのも好況の後押しとなった。
八月度の新車販売は七月度対比八・二%増の二三万五三〇〇台となった。昨年八月度対比では三一・八%増となった。生産は七月度対比で五・一%増の二七万九七〇〇台を記録、昨年対比で一四・五%増となった。
今年八カ月間の累計では国内販売は一五三万台に達し、昨年対比で二七・三%増となった。生産は九・一%増の一九三万台となった。協会筋によると業界の好況を不動にするのには輸出の増加が不可決で、数年先の課題となるとみている。
今年八月までの輸出は昨年対比七・九%減の五二万七七〇〇台と不本意な結果に終わった。各メーカーは挽回策として各市場の占有率と問題点を調査分析しているという。
このほか、トラックの売上が増加していることに注目している。八月度の販売は昨年度対比三三%増の九一六六台となった。今年の累計では二八・三%増の六万二三〇〇台となった。これにともないトラックの生産は八月度で昨年対比三五・九%増の一万三四五九台となり、年間では二五・一%増の八万七九〇〇台を記録した。