ニッケイ新聞 2007年9月15日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】サンパウロ市内で自動車あるいはオートバイの交通事故が原因で死亡した運転手の四五%が飲酒運転だった。
サンパウロ総合大学(USP)の医学グループが事故と飲酒の因果関係を初めて調査したもので、二〇〇五年に死亡した九〇八人の法医学研究所(IML)の検視をもとにしたもの。
このうち三一二人の遺体からアルコールが検出された。自動車の運転手が一一六人で、バイクの運転手は一九六人だった。飲酒率は自動車事故の五六・六%、バイクの場合は三九・八%で、圧倒的に自動車が多かった。
さらに自動車の運転手の死亡者は一〇〇%が法で定められた運転時の許容飲酒料のリットル当り〇・六グラムを超えていた。これに対しバイクの運転手は九一%だった。これらの平均はリットル当り一・七グラムと法定の約二倍以上だった。
法医学研究者はこの調査結果を踏まえて、過去十年間で飲酒運転は何ら改善されていないとコメントしている。警察では取締りの強化を図りたいとの意向を示している。