ニッケイ新聞 2007年9月15日付け
【パラナ新聞】若者主導による勢いのある大型イベントとして注目されている、グループサンセイ主催(城間美智子代表)の第五回ロンドリーナ祭りが、五日から九日までパラナ州ロンドリーナ市の西宮公園で開かれた。
去年よりも開催期間が一日長く、新しい企画が多数実施され、四日間で十万人以上(主催者側発表)が来場した。日本食屋台やアクセサリーなど五十店が軒を連ね、長蛇の列ができた。
夜間は、会場の中央に設置されたステージの前で、グループサンセイのバンド演奏にあわせて、北パラナで生まれた独特の「マツリダンス」に多くの若者が興じた。『島歌』『ギザギザハートの子守歌』などの日本の歌謡曲にあわせ、日系、非日系を問わず、たくさんの若者達が熱狂して踊る姿がみられた。
開会式の前には、実習で同市を訪れていた名桜大学の学生たちが、沖縄の伝統芸能「エイサー」を披露。全伯YOSAKOIソーラン大会で三連覇したグループサンセイがYOSAKOIを披露し、会場からは拍手喝采を受けた。
開会式には、アレックス・カンゼアーニ連邦下議や金城ロベルト・ロンドリーナ市議、各スポンサー企業の代表者、各日系団体の代表者、祭りの関係者らが壇上で紹介され、祝辞を述べた。
グループサンセイの城間代表は、祭りが無事に開催できることを喜び、「先人たちの足あとを、祭りを通じて全ての人々と分かちあいたい」と挨拶した。
開会式終了後、来賓者たちは壇上で今回が初めての試みとなる「流しそうめん」を試食し、日本の夏の風物詩に舌鼓を打った。
期間中は、午前十一時から無料で流しそうめんが振る舞われ、日系、非日系を問わず多くの人が試食に訪れ、注目を浴びた。
一日分として用意されたそうめん(乾麺)六キロは一時間以内に底をついた。流しそうめんの責任者の武村盛常さんは「流しそうめんという日本の伝統がここで受け入れられるかが心配だった。しかし、みんなに好評で大成功といえる」と述べ「来年もまたやりたい」と笑顔で話した。
初めて流しそうめんを見た荻堂ラケール君(11)は「家で食べるのとは違っていた。もっと楽しく、もっとおいしかった」と感想を語った。
また、会場内では、ミチ・カラオケ教室やロンドリーナ体育文化協会、マリンガ体育文化協会などのカラオケの他に、ロンドリーナ沖縄県人会による伝統芸能、一心太鼓の太鼓など、さまざまな催しが日替わりで行われ、来場者を楽しませた。