ニッケイ新聞 2007年9月18日付け
「コンピューターの分野には集中システムと分散システムという概念がありますが、日系社会はこの分散システムのように思われます」。慶応大学デジタルメディアコンテンツ総合研究機構の遠山緑生講師は講演会で滞伯の印象を語った。
言葉の通り、一極的に高機能で強力な団体があるのではなく、個々に働く集合体が存在している構造だという意味だ。
また、「密結合、疎結合という観点から見れば疎結合です」。
「この場合には、全体でコミュニケーションをとるのに大変なコストがかかり、統一しようとすると動けなくなる」と話し、「できるところから始めることが重要」と結論付けた。
IT関連用語でコロニアを解釈するということには驚かされたが、遠山さんの印象は、かなり核心をついているのではないだろうか、と今の百周年を見て思った。(稲)