ニッケイ新聞 2007年9月19日付け
来年の日本移民百周年には、各県人会が様々な記念式典を予定しており、異例の式典ラッシュになりそうだ。来月から来年いっぱいにかけて、二十県が式典を開催する可能性があり、大半の県人会で「県知事の来伯を依頼している」状態で、知事もしくはその代理が来ることが決まっている。来年だけに限れば、十八県という超過密状態だ。判明しているだけで五~八月の四カ月間で半分以上の十県が集中している。すでに式典の日程が重なっている県もあり、調整する必要性もあるだろう。以下、来月から来年にかけて行われる県人会式典の詳細を伝える。
年内の式典は2県
年内に式典を開催するのは福島県人会(十一月四日)、大分県人会(十月二十一日)の二県。
【福島県人会=子島友四郎会長】十一月四日に創立九十周年を記念して、北海道協会のサロンで記念式典を開催する。母県からは知事や県会議員、地元報道関係者ら五十人ほどが参加を予定していて、合計で五百人ほど参加の見通し。
【大分県人会=永松通一会長】十月二十一日に創立五十周年を迎えるに当たり、記念式典を愛知県人会会館で開催する。四百人ほど集まる予定。知事夫妻など母県から関係者十三人が来伯を予定。高齢者表彰などを中心に開催する計画をしている。
来年6月前後に式典続々
【ブラジル京都会=杉山エレーナ会長】発足以来、初めて母県から来賓を迎えて盛大に行う記念式典となる。杉山会長によれば、府知事来伯はほぼ決定の状態。来伯時期は九月頃を予定。
【三重県人文化援護協会=石橋通之進会長】県人会としては開催する強い意向をもっているが、現時点ではまだ決定していない。今までは姉妹提携を結んだ年などに記念式典を行ってきた。来年は三重県とサンパウロ州の姉妹州県提携三十五周年、協会創立六十五周年という大きな記念の年であり、知事に参加を要請している。
【高知県人会=高橋一水会長】六月十五日に県人会創立五十五年式典を予定。加えて高知県人移民百周年でもある。知事来伯もほぼ決定。式典の内容は同県人会館を使用して、三百人ぐらい集まる予定。同館内の壁を使って、同県人移民の軌跡などの写真展などを開催する予定。加えて、中南米を中心とした高知県人大会の開催を計画している。
また、西森ルイスパラナ州議が高知県明徳義塾で学んだ経歴があるため、日本の慶祝団はパラナ州を訪れる計画をしている。
【岩手県人会=千田曠暁会長】〇九年に創立五十周年を迎えるが、日本人移民百周年に併せて来年六月に前倒しで式典を開催する。母県からは知事を含めた慶祝団が来伯する予定。
式典は既に予約済みの文協の大講堂で行う。式典に加えて祝賀会も。民謡使節団なども来伯し、式典を盛上げる。
【宮城県人会=中沢宏一会長】来年七月十四日に県人会創立五十五周年を予定。当初は十三日だったが、七夕祭りと重なるために一日ずらした。
知事にも参加を要請しており、母県からの慶祝団の募集も行う。式典では藤崎商会の表彰などを中心に同県人会館で行う。
【沖縄県人会=与儀昭雄会長】県人移民百周年を記念して、式典を来年八月二十四日にジアデマ市の沖縄文化センターで開催する。現在十二個の記念事業を計画している。
母県や北米や中南米などから七百人という大規模な慶祝団が来伯を予定。知事には参加を要請している。
【鹿児島県人会=園田昭憲会長】来年九十五周年を迎える最古の県人会。母県からは五十人から百人程の慶祝団を予定。県人会の中では一番遅い来年十一月頃に開催を計画中。
会費制で会合や式典を行い、基本的には交流を深めることを目的とする。パラグアイやアルゼンチン、ペルーなどから参加を予定。
(つづく)