ニッケイ新聞 2007年9月20日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十九日】サンパウロ市西部ブタンタン区の地下鉄四号(黄)線工事現場で、両側から掘り進め今月十日に開通したトンネルが、左右に八〇センチずれていたことが判明した。
専門家らは、トンネル接続の際の誤差は一〇センチ以内に抑えるべきで、八〇センチは通常ではあり得ないと話している。建設を請け負うコンソーシアムは、ミスは重大なものではなく、一カ月以内に修正可能とし、地下鉄側は工期、安全性、費用面でも問題はないとコメントした。修正にかかる費用は明らかにしていない。
技術者らは、トンネルのずれを地形の計測ミスという人為的なものとみて、五メートルまたは最大でも一〇メートルごとに行うべき計測が実施されていないと評価した。今回のミスよりも、不十分な管理体制がさらに重大な問題を引き起こす恐れがあるという。
国内の地下鉄トンネルのずれは、一九九〇年代にブラジリアで確認された一二〇センチが過去最高となっている。