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軍警も交通取締りに参加=サンパウロ市内1011カ所で

ニッケイ新聞 2007年9月27日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】サンパウロ市で交通警察が廃止されてから五年。罰金が少なくなったと胸をなでおろす向きとは裏腹に、車の盗難や無謀運転が頻発するなど、交通規制取締りにできた隙間が市民を困らせていた。
 そこで今回、交通警察時代ほどの規模ではないが、一三七五人の軍警察官が、高犯罪率、あるいは、交通事故多発の地域を中心に、一〇一一カ所での取り締まりに参加することになった。取り締まりには三六五台のパトロールカーも導入され、一五六の地点を重点的に警備するとともに、二〇~四〇分間隔でパトロールを繰り返すという。
 この軍警察官の交通規制取り締まりへの参加は、交通技術公社(CET)の活動を補完するものと考えられている。CET職員は、違法駐車やシートベルト不着用などへの罰金適用、交通整理などを行っているが、車の検問や運転手の逮捕といった権限はない。
 一方、軍警側は、市の条例違反への罰金適用は行わないが、危険な積荷の検査や、危険運転の運転手への職務質問、逮捕など、CET職員よりももっと広範な権限をもって取締りにあたることになる。
 CET職員一八〇〇人に軍警察官一三七五人が加わることで、交通整理による車の流れの改善などとともに、車両の管理状態や書類のチェックの厳密化、駐在警官やパトロール強化による窃盗、殺人事件の減少など、市民生活の安全性の向上が期待されている。