ニッケイ新聞 2007年9月28日付け
ブラジル日本都道府県人会連合会(松尾治会長)は二十六日の執行部会で、今年のフェスティバル・ド・ジャポン(以下、日本祭り)の収支中間報告をし、財務担当の大西博巳副会長から約十六万レアルの黒字であることが報告された。その他、弁論大会(県連、ACEBEX主催)、県連会館構想、来年の日本祭りなどについて出席した約十人の役員が熱心に討議した。これらの議題は、二十七日の代表者会議で提案・承認される予定。
大西副会長の報告によれば、二十六日現在、今年の日本祭り収支は約十六万レの黒字。ただし、バス代やビデオ代などの支出や、一部県人会やスポンサーなどからの未収金が残っているため、金額が変わる可能性があるという。
昨年の日本祭りの収支は十五万レの黒字と中間報告されていたが、最終的には約十九万レだった。今回の黒字額も、それに近い数字になりそうだ。
八月の代表者会議で報告されたとおり、今回の収益の一部を『県連四十年誌』の編纂費用に当てる方針であり、同負担金を支払い済みの各県人会には払い戻しを行う。しかし、その県人会が県連に年会費など諸経費を払っていない場合は、その分を差引くことも決定した。
〇八年の日本祭りに向け、十月から支援企業への働きかけを始めることも申し合わされた。
さらに、今回で三度目となる県連会館建設構想も議論された。年々、県人会間の財政格差が広がっている現状があり、来年の百周年以降にさらに財政状態の悪化が予想される団体もある。まだ会館を所有していない県人会や、将来的に会館を維持できなくなった県人会を吸収するような会館が構想されている。執行部会のメンバーが中心になった「検討委員会の設置」について話し合われた。
また、兵庫県の旧神戸移住センターに記念の石を送る計画も考えられていたが、経費や様々な問題があげられ、再検討することになった。
最後に、松尾会長から訪日成果が報告された。訪れた十四県では知事や議長らと面会し、来年の百年祭への参加要請を行った。松尾会長は「ブラジルに対する関心度が高まっている」と笑顔で語った。
さらに関連事項として、来年の百周年を記念し、青森県から「ねぶた」、広島県からは「神楽」などを招致する構想の交渉が、百周年協会を中心に進められていることも報告された。