ニッケイ新聞 2007年9月29日付け
ブラジル日本会議(小森広会長)は二年に一度実施している皇居勤労奉仕団の結団式を、二十七日午後四時半からニッケイパラセホテルで行った。今回が第四回で、二十七人が参加。そのうち四人が日本で合流する。期間は九月三十日から十月六日まで。
まず、あいさつにたった小森会長は「日本人にとって一番大切なのは祖国を忘れないこと」と襟を正し、「この奉仕団は普通の旅行とは違います。日本のために奉仕活動に励んでください」と挨拶した。
今回、団長を務めるはずだった管野鉄夫さんが健康上の問題のため参加を辞退。代わりに第三回の訪日時に団長を務めた渡辺忠さんが、二回目の団長を務めることになった。
渡辺団長は「今回の勤労奉仕団は今までとは違った意味合いを持ちます」と前置きし、「来年の百周年のため一人一人が南米の大使のつもりでアピールしましょう」と強調し、奉仕活動中の注意事項を説明した。
最後に渡辺団長は「団体行動を心がけてください」と強く訴え、午後六時同ホテルを出発し、国際空港へ向かった。
パラグアイから四人参加
今年、第四回目で初めて南米ではブラジル以外からも参加した。現在、パラグアイのイグアスー移住地に在住する渡辺団長ほか、伊藤鷹雄さん、伊藤ミツ子さん、福井黎子さんの三人も参加するにあたり、同日午前、来社して抱負を語った。
三人はパラグアイの邦字紙「日系ジャーナル」の皇居勤労奉仕団の募集記事を見て参加を決めた。
参加の動機を、鷹雄さんは「靖国神社を参拝できると聞いて参加を希望した」と話しており、妻のミツ子さんは「田岡功パラグアイ大使から皇室の話を聞いていたので、ぜひ参加したかった」と述べた。
福井黎子さんは「今年、金婚式を迎える節目の年なので奉仕活動をしたいと思った」と話した。なお夫・勇さんも付き添いとして奉仕団と同じ飛行機に同乗するが、成田空港に到着後、日本に住んでいる娘の家に向うという。