ニッケイ新聞 2007年9月29日付け
援協が福祉センターの建設案を百周年の記念事業に決めた。今回の決定はこれまで援協が対外的に示していた態度とは打って変わったものだ。
援協が同事業を百周年に含めたくなかったのは「他の団体から援協の資金をあてにされるのが怖かったから」だ。確実にセンターを完成させたい援協にとって「他と関わって共倒れになる」のを極端に恐れていた。
とはいえ「百周年にそっぽを向くのは気まずい」という本音もあった。そんな中、援協が今回の決定に至ったのは、百周年協会が免税口座を整え、資金管理を明確化させたのが大きい。
援協は〃したたかに〃タイミングを見計らっていたといえばそうだが、同事業が後世の日系社会に残せる実現可能な百周年事業の一つとなるのは間違いない。「何をいまさら」という声もあるかもしれないが、前向きな判断と捉えたい。(泰)