ニッケイ新聞 2007年10月3日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十月二日】一五四人の犠牲者を出したGOL航空のボーイングと小型ジェット機レガシーの接触事故を調査した空軍技術部は一日、航空管制塔で五つのミスがあったことを発表した。サイトウ空軍総司令官は、管制官五人を業務上過失と軍規抵触とする報告
書を軍事法廷へ提出。
報告書によれば、ボーイングと管制塔の間で二〇回にわたる交信があった。しかし、レガシー小型機は、指定以外の周波数一二五・〇五Mhzを使用していたため管制塔はキャッチできず見落としたらしい。
管制官は営倉に拘束され、業務停止か免許はく奪になるらしい。レガシー機のパイロットは、事故の責任当事者だが、ブラジルの法令による処罰はなく軍事審問に留まるようだ。
報告書に使われた表現は「注意散漫」「職務怠慢」「率先力欠落と無気力」など。第一のミスは、ブラジリア管制塔が三段階の高度分類に気づかなかったこと。第二は、レガシイ機が離陸したサンジョゼ空港に、同機の空路と高度を確かめなかったこと。
レガシー機の通信機が故障していたため指定外周波数を使用したことも、事故につながった。これが主な原因といえそうだ。同機はサンジョゼからマナウスへ向かっていた。その途中で、ブラジリア上空を飛んで、ボーイング機に接触した。レガシー機は、通信機故障のため高度の調節ができなかったようだ。