ニッケイ新聞 2007年10月5日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙四日】環境関係のNGO九団体は三日、一〇億レアルの奨励金制度を設定し、三州にまたがるアマゾン熱帯雨林を七年計画で伐採ゼロとする案を連邦政府で提出した。同案は「熱帯雨林の価値を見直す協約」と命名された。
同熱帯雨林の伐採と開拓前線の制限が具体的に、提示されたのは初めてである。現在の伐採を年間、一万四〇〇〇平方キロメートルとして、初年度は二五%まで、二年目は二五%、三年目は三〇%。それ以後は一〇〇%とする。
ブラジルの農業生産者は、モラルが高く瞬く間に森林を丸坊主にする。既に伐採されたのは、六〇万平方キロメートル。この面積を焼き払うために二億トンの炭酸ガスが排出され、ブラジルは世界で四番目の大気汚染国となった。
ルーラ大統領は、ブラジルが異常気象の抑止計画を持つと国連で発表した。NGOの伐採ゼロ計画は、ブラジルの国家計画に現実性を持たせたものという。グリンピースは、人類の由々しき瞬間にいる。アマゾン熱帯雨林の保護にNGOが立ち上がらないなら、禍根を残すというのだ。
伐採ゼロ計画の伝達式には、「森林の強姦魔」という異名を持つ大豆王ブライロ・マジ氏も立ち会った。