ニッケイ新聞 2007年10月6日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】自動車の国内販売の好調さを受けて、自動車業界では今年三回目となる年内販売と生産の見直しを行い、それまでの予想を上方修正した。それによると、勢いの止まらない国内販売では新車販売が年末までに二四〇万台となり、昨年の二五%増の新記録になるとしている。これまでの年頭からの販売予想は二〇八万台(一月)、二二〇万台(四月)、二三五万台(七月)で、七月の時点で昨年対比二二%増となっていたことから、今回の二五%増は大幅な上方修正といえる。
生産予想は新記録となる三〇〇万台に迫っており、昨年対比一三・四%の増加となっている。七月の時点での予想では一〇%増の二八七万台だったことから、これも大幅な修正となった。メーカーの間では既に二一〇万台の生産を記録しており、これは昨年の一〇・六%増となる。これにより今年の生産は二九六万台に達すると見られている。
業界筋によると、自動車ローン用の貸付金は9月までに七四二億レアルの累計に達しており、昨年の二三・三%増となっている。金利は従来の二三・七%から一九・六%に引き下がり、利用者を後押しする形となっている。ローン不払いは三・二%と安定しており、他の消費財の不払いの七・二%をかなり下回っている。輸出は一月から九月までに五九万四〇〇〇台で、昨年対比七・九%減となった。しかし金額では九四億ドルと昨年の五%増を記録した。為替差損を金額に反映させて損失を少なくした努力の所以である。このため年内目標は七五万台の一二一億ドルに設定された。