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不動産登記を一本化=複雑な問題が絡む僻地の物件

ニッケイ新聞 2007年10月6日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】政府は、不動産登記所の一本化を検討している。不動産購入に先立ち同物件が絡んでいる問題を調べるのは、数々の登記所巡りをするので容易ではない。それを自動車のように一枚の証明書で解決できないかと考えている。
 都市の物件では、ヴィンテナリオ(二十年間の経緯書)で概要がつかめる。S先住民(インジオ)保護区内の宅地には、正式の地権は出ないことになっている。それが出ているのは、造成会社が地権を偽造したと思ってよい。
 しかし、地方の農地は五代位前まで、さかのぼり不正手続きがなかったか調べる。ブラジルでは五年以上、農地税を滞納すると管理人にも管理権(所有権ではない)が発生する。
 物件が存在しない土地の権利書も多数出回っており、銀行は不動産担保として書類を受理する。僻地では物件書類の不備が多いから、農地占拠運動(MST)にスキを与えている。