ニッケイ新聞 2007年10月9日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】今月から植え付けが始まる二〇〇七/二〇〇八年収穫期の農作物、特に穀類の収穫が史上最高と予想されて好況を予測されている。RCコンサルタントが予測したもので、生産は七六〇億レアル、一億四三〇〇万トンに達すると見ており、前年(二〇〇六/二〇〇七年収穫期)比一四〇億レアル(数量費八〇〇万トン増)の増収となるとしている。
農家にとっては二〇〇五/二〇〇六年の収穫期で味わったどん底景気を少しでもはね返す市場回復を狙っており、そのためにも数量及び価格両面で史上最高となることに意義がある。
RCコンサルタントの予想は政府の公式見解を上回っている。国家配給局の予測では、二〇〇七/二〇〇八年収穫期の穀物予想は一億三四九〇万トンから一億三八三〇万トンで、二〇〇六/二〇〇七年度の新記録一億三一五〇万トンを上回るというものだった。しかし、RCコンサルタントによると、政府の予想は九月に行われたもので、農家が何を植え付けるか決めていない時期だったと説明している。
大豆とトウモロコシがそれぞれ生産で八〇%、価格で七五%の影響があるが、両品目とも品不足に見舞われ、向こう二年間は国際相場が下落しないと予想されており、ブラジルの農産物輸出の追い風となっている。特にアメリカがエタノール生産をトウモロコシから始めるとしたことでトウモロコシ価格が高騰、十月までの過去十二ヶ月で四八%の先物取引価格が急騰している。
ブラジルのトウモロコシ輸出は今年、史上最高の九五〇万トンが予想されている。