ニッケイ新聞 2007年10月9日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙七日】バイオディーゼルの生産が遅々として進まないことで政府と業者は、二〇〇八年度での混合計画は実現困難との見通しに至った。法令では二〇〇八年からディーゼル油へのバイオ燃料二%混合を義務つけた。
それには、七億二〇〇〇万リットルのバイオ燃料が必要である。ANP(国家原油庁)は、来年度用として八億四〇〇〇万リットルを発注したが、まだ三一%しか集まっていない。残部は原料不足のため、入荷の見通しはたっていない。
法令では、二〇一三年から五%混合するB5法が順番を待っている。問題は、バイオディーゼルの価格がディーゼル油の国際価格をはるかに上回ること。そのため積極的な投資が見込めない。政府のバイオディーゼル生産計画に致命的欠陥があったようだ。
一方では、ロジスチックなど構造的問題だというが、生産意欲が低いのは説明できない。家族単位の小農生産とバイオ燃料の組み合わせに無理があったのではないか。小農生産とは牧歌的なもの、バイオ燃料はメカニズムの中に組み込まれるもので、息付くひまもない工場生産と同じだ。