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主要5空港に裁判官常駐=航空会社との調停作業開始

ニッケイ新聞 2007年10月10日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙九日】航空機関係のトラブルが頻発している折、乗客と航空会社間の問題を早期に解決するため、国内主要五空港に裁判官をおき調停作業を行う試みが始まった。
 対象になるのは、サンパウロ州のコンゴーニャス、クンビッカ両空港、リオ州のサントス・ドゥモン、トン・ジョビン両空港、ブラジリアのジュセリーノ・クビチェッキ空港の五つ。開設初日の八日には一七人が利用し、二人が航空会社側との和解に至った。
 和解例の一つは、ベロ・オリゾンテからコンゴーニャスに着いたが、米国行きの便はクンビッカ発であったため、乗り継ぎ出来ず、宿泊費と食費、交通費、米国航空会社に払う罰金分をTAM社に求めたもので、一〇〇〇レアルで和解した。もう一つはブラジリア行きの便が六時間遅れて到着地での業務に支障をきたしたとするもので、一時間でBRA社と七六〇レアルの和解に至った。
 この調停作業は、問題の早期解決を図り、州または連邦裁判所の負担を減らすための試みで、航空便のキャンセルや遅れ、オーバーブッキング(定員数以上のチケット販売)等によるトラブルで損害を受けた場合、弁護士がいなくとも無料で手続きを行うことが出来る。手続きにはRG、CPF、チケット、居住地証明書、さらに国際便利用者はパスポートが必要。対応時間は、月曜から金曜は十一時から二十一時(サンパウロ市の二空港は十九時まで)、土、日、休日は十四時から二十時となっている。
 空港で調停出来なかった場合は、内容により州または連邦裁判所に送られる。