トマトなどインフレ率上昇＝アルゼンチン

ニッケイ新聞　２００７年１０月１０日付け

　【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】アルゼンチン大統領選挙を二十八日に控え、インフレが政府のアキレス腱に衝撃を与え、与党の大統領夫人クリスチーナ・キルチネル上議は苦戦を強いられている。
　トマトは過去二カ月、三〇〇％も値上げした。スーパー協会と消費者らは、抗議集会を開いた。政府は統計院のデータに従い、トマトの価格を一・三三ドルとしインフレを否定した。しかし、スーパーでは六ドルもしている。
　政府発表のインフレ率は今年に入って五・八％というが、実際は一五％以上といわれる。当初は第一次投票で当選を決めると噂されたが、インフレのために決戦へずれ込む公算が大きくなってきた。