ニッケイ新聞 2007年10月12日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】サンタ・カタリーナ州の国道で九日、わずか二時間の間に二重の衝突事故が発生。二七人が死亡し、少なくとも九〇人が負傷する未曾有の事件となった。同州では二〇〇〇年以来の最大の事故となっている。常識では考えられないほどの犠牲者の数に、現場ではトラックの運転手の不可解な動きが取りざたされている。
そもそも大惨事の発端となった第一の事故は午後七時半ごろ発生した。近郊で働く季節労務者を満載したバスに大豆運搬車が衝突した。トラックは追い越し禁止地区での無謀運転だった。この事故で少なくとも七人が死亡した。
ここまではありきたりの事故で納得がいくが、この後の事故が不可解となっている。第二のトラックは、事故現場にさしかかってもスピードを落とすわけでもなく、二キロにわたり停車していた一五台の車の列をはねとばして突っ込んできている。現場にいた人々は驚き惑ったが逃げ場を探すひまもなく、これによりさらに一八人の死者を出している。この一八人の中には四人の消防隊員と三人のジャーナリストが含まれている。この他に二人が病院に運ばれた後、死亡した。