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百年分の木を植えよう=サンベルナルド=百周年の概要固まる=式典、日本祭など15事業

ニッケイ新聞 2007年10月12日付け

 百周年への準備を進めているサンベルナルド・ド・カンポ市の記念式典祭典委員会(南洋行委員長)でこのほど、式典など十五からなる記念事業の概要がまとまった。記念事業は来年五月三十日から六月八日までの期間に実施されるもの。南委員長ら関係者が十日、本紙を訪れ、協力を呼びかけた。
 同市の百周年委員会は今年八月二十三日に同市役所で発足、市企画情報技術局長の南さんが委員長をつとめ、現在まで記念事業の検討を進めてきた。
 現時点で予定されている記念事業は、式典をはじめ日本祭、桜とイッペーの植樹、徳山公園開所式、パラナ州出身の南かなこ歌手の歌謡祭など。事務局では約五十万レアルの予算を見積もっている。
 これらの事業は、市役所、ルージ・ラーモス日伯文化協会、パウリセイア日伯文化協会、瑞穂日伯文化協会、サンベルナルド日伯文化協会、サンベルナルドベースボールクラブなど日系団体が中心になって行う。
 記念式典は来年六月七日に同市市議会で開催。日本祭りは来年五月三十日から六月八日までパビリヨン・ヴェラ・クルスで折り紙や漫画などの日本文化の紹介中心に行う。
 また、市内にある笠戸丸広場が現在、芝生しかない状態のため、日本庭園を作ったり、記念碑を建てたりする計画などもある。桜とイッペーの木を百本ずつ植えることも検討されているが、場所等の詳細は未定。瑞穂文協が所有している土地を使用して、姉妹都市提携を結んでいる山口県周南市(旧徳山市)の徳山公園を建設する計画もある。
 この他、日本人がブラジルに入植して、土地を切り開くために多くの木を伐採した。そのため、少しでも植樹をしようとの声があり、同市内に三万六千五百本を植える予定。これは一日一本植えることを考えて、移民百年だから三万六千五百本に決まったという。
 南委員長、中原アルツール同委員会まとめ役、金谷義弘ルージ・ラモス日伯文化協会会長、桑原三郎パウリセイア日伯文化協会会長らが案内のために来社。「日本人移民百周年の記念に、事業を成功させたい」と期待を込めて話した。
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 同委員会では現在、来年の記念事業実施に向けた寄付を呼びかけている。詳細等は同市市役所(11・4348・1041/4348・1042/南)または各文協まで。