ニッケイ新聞 2007年10月19日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十八日】ブラジルとインド、南アフリカは十七日、国際原子力委員会(IAEA)管理のもとで平和目的の核開発協定に調印した。特にインドは一九九八年、核爆発に成功し核保有国入りをした。ブラジルと南アフリカは一九九〇年、軍事目的の核開発放棄を宣言している。
調印式は南アフリカの首都プレトーリアのIBASフォーラムで、ルーラ大統領とムベキ南ア大統領、シング首相が出席して行われた。協定条文には、イランの核開発を容認することも含まれた。イランの平和目的核開発にIAEAが圧力をかけたことで、IBAS協定はかかる圧力に屈し核開発を断念することはないと念を押した。
インドを含めて三首脳は、核エネルギーは産業目的のみとし、核兵器の廃絶に努力すると宣言。残念ながら核兵器廃絶への努力は、全く進歩がないと抗議した。インド首相は核廃絶が現在、そのような条件下にないと拒否した。
アモリン外相は、同協定が何時発効となり、どのような順序で実施するのか取り決めがないと述べた。ブラジルは、すでにフランスと同様の協定を結んでいる。核廃絶は世界が同時に行わないとできないと、インドの言い分を理解した。ただ核拡散防止条約に参加していないことで、インドとは一線を引くという。