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移民百周年にお言葉=皇后さま73歳の誕生日

ニッケイ新聞 2007年10月24日付け

 皇后さまは二十日、七十三歳の誕生日を迎えられた。宮内記者会の質問に文書で回答し「祖母として幼い者と接する喜びには、親として味わったものとも違う特別のものがある」と四人の孫たちへの思いをつづった。
 回答文書によると、皇居で朝の散歩中、実を付けたジュズダマの茂みを見つけ、天皇陛下と少しだけ実を採ったといい、「毎年集めると、いつか針の持てるようになった愛子と首飾りを作って遊べるかもしれません」と成長した愛子さまの姿に思いをはせた。
 それぞれ高校生、中学生となった秋篠宮家の眞子さま、佳子さまのお姉さまぶりに「小さなお母さんのよう」。「十分に手加減を知った無造作さで、抱いたり着替えさせたりしている姿や、小さな愛子が、自分よりさらに小さい悠仁のかたわらでそっと手に触っていたりする姿を本当に好もしく、かわいく思います」と記した。(共同)
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 回答文書ではまた、来年の百周年、在日ブラジル人社会についても触れられている。質問および回答部分は以下の通り。
(問)この一年国内外で起きたことで、皇后さまにとって特に印象に残ったことをお聞かせください。皇后さまは昨年に続き草津での音楽祭でレッスンに臨まれ、世界の著名な音楽家と一緒に演奏をされましたが、皇后さまの人生にとって音楽はどのような存在なのでしょうか。また以前からの興味に加え、新たな関心事や趣味があればお聞かせください。

皇后陛下
 新しいということではなく、これまでの関心につながるものですが、来年はブラジルの日系移住者の移住百周年に当たります。この度は残念ながら現地にはまいれませんが、日本にあって、陛下とご一緒にこれまでの各国への日系移住者の苦労を思い、移り住んだ国々で、人々が幸せであるよう、祈りたいと思います。それと共に、当時から百年を経た今、日本に生活する三十万を超えるといわれる南米からの移住者たちが、ふるさとを離れて住む困難をよく克服し、日本の社会に温かく受け入れられていくよう願いつつ、心を寄せていきたいと思っています。