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合言葉は「イラッシャイ!」=百周年=サンバチーム「ヴィラ・マリア」=〝ニッポン〟テーマの衣装披露

ニッケイ新聞 2007年10月24日付け

 カーニバルに「イラッシャイ」――! ブラジル日本移民百周年を来年のカーニバルのテーマにした一九五四年創立のサンバチーム、「ヴィラ・マリア」(グルッポ・エスペシアル)が二十日夜、サンパウロ市パルケ・ノーヴォ・ムンド区にある練習場でファンタジアのお披露目を行った。会場にはメンバーら約千人が集まった。〃ニッポン〃を基調にした二十以上のきらびやかな衣装が登場するたびに会場から大きな拍手が送られた。「〇五年には、もう今回のテーマを決めていた」と話す同エスコーラのパウロ・セルジオ・フェレイラ会長は、「四千八百人のオーリョ・プッシャードの行進には、みんな驚くと思うよ」と自信を満面に浮かべ、ニッケイ新聞の取材に答えた。
 「侍の動きとかを映画を見て勉強してるんだ。いつもと違う踊りが出来たら」
 そう話すロドリーゴ・ベルセデルさん(18)は、同エスコーラのメストレ・サーラを務めて九年目。
 「ブラジルにとって日本は大事な国。百年を一緒に祝いたいね」と笑顔を見せた。
 会場には、メンバーらが八時前から続々と集まり始め、ヤキソバや春巻きなどを食べながら、仲間との会話を肴にビールを傾ける。
 時間が進むに連れ、ボルテージが上がり、日が変わったころ、ようやくステージがスタート。
 様々なジャンルの踊りや空手の演舞などが披露され、パレード全体の演出を行なうカルナヴァレスコのワグネル・サントスさんが着物姿の腹話術人形片手に演歌に合わせて踊りを披露、笑いを誘った。
 続けて和太鼓グループが打楽器隊の指揮を司るヘピニッキと共にサンバ調で演奏、会場を盛り上げる。
 照明が落とされ、七夕、デカセギ、書道、子供の日、コロノ、マンガ、芸者などテーマにした衣装を着たメンバーがファッションショーのように登場するたび、大きな拍手が送られた。
 アーラ・デ・コンポジトーレスがステージ上で日本を題材にしたテーマ曲を打楽器隊とともに演奏、カーニバルさながらの盛り上がりを見せるなか、会場を訪れた二十代の日本人女性は、「衣装がとても綺麗だった。来年の本番が楽しみです」と笑顔を見せていた。