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小切手税承認に命運賭ける=PSDB懐柔にこだわる政府=否決なら生活扶助制度もない

ニッケイ新聞 2007年10月27日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】政府は二十五日、野党PSDB(民主社会党)が暫定金融税(小切手税)を、二〇一一年まで期限を延期する案を容認する代償として提出した六要求案のうち五案を了承した。PSDBからジェレサッチ党首とゲーラ上議、ヴィルジリオ上議が出席した。
 政府が暫定金融税(小切手税)の議会承認にこだわる理由は、PT政権の命運がかかっているからだ。もし暫定金融税が否決されると、医療予算の財源がなくなるため生活扶助金から持ってくることになる。そうなると、ルーラ人気は音をたてて崩れる。
 マンテガ財務相が了承を拒否したのは、金融税を一年だけ延期を容認するという案である。他の五案は、一、医療予算の五〇億レアル増額。二、政府債務の制限。三、政府歳出の二・五%削減。四、州公社へのPIS/Cofins免税。五、小切手税の税率縮小。PSDB所属の州知事から前もって打診があり、政府はPSDB要求を了承する意向であった。
 医療予算については財務相が、政府歳入に計上する前に資金を振り込む考えのようだ。小切手税〇・三八%のうち、〇・二〇%の地方自治体交付を〇・二五%に引き上げる要求である。総額で三五億レアル。政府は医療予算増額の穴埋めとして、年度予算の一〇%を医療費とする包括案二九号の資金を、充当するつもりという。
 財務相招待の昼食会は、サーモン料理であった。PSDB上議は、食事が粗末だと苦言を呈した。緊縮財政のためガマンするよう財務相は、平身低頭謝った。財務相はPSDBとの接触が成功すれば、上院の小切手税通過に必要な四九票は、間違いないと通貨委員会で口を滑らせたことを取り消した。