ニッケイ新聞 2007年10月27日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十五日】エクアドル政府は二十四日、二十七カ月間も棚ざらしにしたペトロブラスの同国領域における原油開発プロジェクトに認可を付与した。同プロジェクトは、アマゾン熱帯雨林のエクアドル領第三一ブロックにあり、環境団体によって開発を阻止されていた。
大勢は環境保護を理由に、原油採掘に反対であった。エクアドルのコレイア大統領は、環境優先を採り原油採掘を中止した場合、医療と教育の資金源をどこに求めるかに至った。
三一ブロックが環境保護の制約を受けるのは、三〇%だけである。エクアドル国民の福祉が、環境保護に優るという大統領の考えだ。エクアドル油田はベネズエラに次ぐ規模だが、同国石油公団の杜撰管理で収入が落ち込んでいる。
ペトロブラスの石油採掘技術と近代的設備は、エクアドルの要求に応えると大統領は期待を表明した。同プロジェクトは、道路を造成しないでヘリによる輸送に頼る試案をペトロブラスが新たに作成した。生産が開始すると、エクアドルにおけるペトロブラスの石油生産は倍増する。