ニッケイ新聞 2007年10月27日付け
六三歳のガルシア氏が六カ月待ち続けた心臓移植。二十五日朝、適合する心臓が提供されたとの連絡で、手術の準備に入るも、肝心の心臓をカンピーナス市から救急車で運ぶ途中、雨による渋滞で立ち往生。心臓摘出から移植までは最大四時間ということで、サンパウロ市市警のヘリコプターが出動した。バンデイランテス道にいた救急車から心臓を受取ったヘリコプターは現場から八分でサンパウロ総合大学付属心臓外科に到着。一一時間の手術を終えたガルシア氏は現在集中治療室にいるが、予断を許さない状況下、家族は見守り続けている。
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雨にたたられたリオ市、死者も三人、浸水等で二三五七人が住む場所を失ったという。サンパウロ市では信号が機能しなくなり、あちこちで交通渋滞を起した。雨そのものは天災でも、生活基盤となると交通網の混乱等はある意味の人災とも言える。リオ市のトンネルの土砂崩れは、大量の土砂のため、開通作業に七二時間を要するようだが、土砂崩れの原因は、配水管が古くなり、水漏れを起していたことで地盤が緩んだためと見られている。異常乾燥と予想以上の雨に振り回された人間は、無力さを味わわされたともいえる。
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牛乳の薬品混入問題で、ゴイアス州でもレイテCから苛性ソーダが検出されたという。結局、ロンガ・ヴィダだけが薬品処理されていたのではなかったということ。パルマラッテやカルーの製品の回収指示が出たともいわれ、ネストレ社も問題ありとも。そういえば、消化力が弱くて牛乳でおなかをこわすという話も多いが、最近は牛乳やヨーグルトで胸焼けを起したという人もいる。何を食べても危ないなら、後はどうする?