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PR活動に乗り出す=国際世論形成で産業を育成

ニッケイ新聞 2007年10月30日付け

 【BBCブラジル通信三十日】大統領府広報局のフェルナンデス長官は二十九日、ブラジルに対する国際的評価でPR活動に力を入れるため国外の専門企業と契約する方針を明らかにした。広報局は、インターネットに三カ国語でブラジルの印象改善サイトを立ち上げることにした。
 PR活動の動機は最近、国際間にブラジルに対する微妙な動きがあることを感じ、その偏見排除の必要性を痛感したためである。暴力事件が歪められて報道されているため、観光客の誘致や外資の導入にPR活動を、特に一般市民や中小企業レベルに行う。
 本格的PR活動が始まるのは、二〇〇八年中頃の予定。これまでにも牛肉輸出やさとうきび栽培、アマゾン熱帯雨林の保護、不法伐採で、EUの謂れのない誤解を受けていることに政府関係者は驚いている。
 ブラジル産業について否定的見方がされている分野を重点的にPRをする。ブラジルの産業や政治への影響がある分野で、これまで行われなかった国際世論の形成にも力を入れる。世界の情勢を決める国際世論の形成に、ブラジルがこれまで消極的であった。
 契約の入札は、価格だけにとらわれずサービスの質を重視する。契約企業の選択は、途上国での評判を考慮に入れてブラジルで行う。PR活動の対象は、米国や英国、EUの本部があるベルギーの三カ国を重点的に行う。