ニッケイ新聞 2007年10月31日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】米政府は二十九日、ベネズエラの軍人がコカインの欧米向け輸出に加担していると告発した。米国とベネズエラの外交関係が悪化してから、同国経由の麻薬輸出量は激増したという。
コカインは、世界最大の生産国コロンビアから同国へ運び込まれる。米軍の偵察機や監視レーダーの報告では過去四年間、麻薬の輸出量は三倍の二二〇トンにも増えた。行き先は、米国を始め英国、スペイン、イタリアである。
ベネズエラでは軍人や警察署員がニセ身分証明書を偽造し、麻薬業者に便宜を図っているようだ。米当局は、コロンビアを追われた麻薬マフィアがベネズエラへ逃げ込んで潜伏していると見ている。