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東西南北

ニッケイ新聞 2007年10月31日付け

 国家通信監督局(Anatel)がテレフォニカのテレコンの買収を認めた後も、テレフォニカ傘下のVIVOとテレコン傘下のTIM(ともに携帯電話のオペレーター)は別々に経営することになり、同じ親を持つ子の仲たがいとも言われたが、消費者側は、競合会社がある方が携帯の通話料金の独占価格を防げるというもの。それでも、ブラジルの料金は世界で四番目に高いという。一億一二七〇万台という大きな市場。消費者の値下げ交渉は可か、不可か。
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 車産業は好調で、飛石連休となる週末も、車の組立て工場は休日返上で操業とか。販売が予想以上の好調でストックが少なくなったというのだから、働く方もにこにこ顔か。でも、そのいっぽうで、サンパウロ市の交通事情はと足元を見ると、ナンバープレートによる市内乗入れ制限(ロディージオ)以前とほとんど同じ連日一二〇キロの渋滞を記録しているという。ロディージオ導入時にも既に、他国では何年か後に、大気汚染も渋滞も元の状態に戻ったと報告されていただけに、もうその時期に入ったかという感じ。せめて、連休の週末は渋滞や大気汚染から開放されたいところ。
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 連休で旅行といえば車、飛行機、ホテルといた連想が浮かびそうだが、かつて皇太子(現、天皇陛下)ご夫妻が宿泊されたこともあるホットンホテル創業者の孫娘がコカイン所持で逮捕された。斜陽と言う言葉があるが、つつましくも日向を歩める生涯の方が誇れるものでは。
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 牛乳の薬品混入で揺らいだ食の安全。事件発覚後、牛乳の値段は下がり続けているとか。安くても安心できないなら、飲まないほうがましか?