ニッケイ新聞 2007年11月01日付け
ハムやウインナー、バタヴォ銘柄の乳製品で知られるペルジゴンは三十一日、エレジェ銘柄の乳製品等のエレヴァを買収し、完全子会社に。この結果、同社は鶏肉・豚肉加工会社としてはサジアを追い越して国内最大手となり、乳業部門でも、ネストレに次ぐ大手となった。なお、五〇年前に共産主義から逃れるため中国を離れた獣医のバン・シュン氏(エレヴァ社主)は、ゼロからの出発で財を築いたが、子供たちに事業を継ぐ意思がなく、ペルジゴンへの売却となった。
◎
乳業といえば、ミナス州で発覚したチーズの不正取引。賞味期限切れ、または期限切れ直前のチーズの包装を新しい賞味期限を記載したものと取り替えて再出荷していた。サンパウロ州の市場に出回っていたという包装入れ替えチーズは毎週二〇トンに達していたという。加工食品の安全については、牛乳への薬品混入事件が明るみに出る前から、その安全性について疑問ありとしていた人が五〇%近くあったという。農薬や栽培時の水の品質、腐敗防止薬、着色料など、考え始めたら食べるものがなくなるか。
◎
以前、本紙でサンパウロ市の交通警察のことが記載されたが、九月二十五日のプログラム開始から今月二十五日までの交差点での窃盗事件は一五二件。前年同期に二七一件であったことから、四四%減少したことになる。ブラジル民は他の国の人に比べ、安全ということが気にかかるという調査もあるとか。W杯までには、ブラジルが怖いなどという評判がなくなっていれば良いのだが。
◎
サンパウロ州カンピーナス市で大雨。車が濁流に飲まれ、二人の青年が死亡、二人が負傷。他にも浸水、倒木、授業停止等の影響がでた。ないのも困るけど、過ぎたるは…。