就職戦線、異常あり=業界により就職難と求人難混在=ブルーカラーもてもて時代
ニッケイ新聞 2007年11月09日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙八日】予算管理省の応用経済研究院(IPEA)は七日、ブラジルは管理職二十万七千人が失業する一方で、産業界には十二万三千人の熟練技師が不足し、産業発展の悩みとなっていることを明かにした。就職難の一方で、四人募集しても三人しか採用できない求人難がある。
求人難のトップは、土建業界の現場。続いて化学工業、石油化学、運送資材、工作機械、鉱物採掘など。この業界は、即戦力となる求人難で悩んでいる。就職難のトップは、土建業界の管理職。マンションの建築ブームといわれるが、ゼネコンの管理畑は人余り現象が起きている。
業界からあぶれた八万四千人は、就職需給の均衡を崩している。ブラジル全国の就職前線で見ると、毎年百七十万人の実務者新人が送り込まれている。全体から見ると一八・三%だけが、何らかの技術を有する。残り八一・七%の七百五十万人は、手に職のない単純労働者。その一部が、電車に乗り遅れる。
九百万人の単純労働者を消化しなければならないブラジルは、無職の移民を必要としていない。企業は緊急対策として単純労働者の速成訓練を行い、単純労働者の排斥はしない。高給技術者の代わりに薄給技術者を養成するので、ものは見方といえそうだ。
この考えが正解なら、ブラジルは将来こんな形で経済発展をするのではないかと期待される。また大学卒の必要もない。技術習得には中等教育を九・三年以上受けていれば、十分という見方もある。
教育や保健、社会福祉の技術を身につけても就職が困難視される北東伯地方からサンパウロ市などの南東部へ職を求める移動が予想される。反対に北東伯地方で不足する熟練技術者が、南東部から移動する可能性もある。商業活動しかなかった北伯地方は、時代が要求する人材が殆どない。
熟練技術分野では、人材を求めても採用できるのは七%という。熟練技術は、大学卒でなくてよい。一事に長ずれば、字など書けなくてもよい。応募者は、三十歳から三十七歳が多い。卒業証書が必要なのは、一人の求人に多数が応募したときだけ。就職にとって卒業証書は、パスポートではないらしい。